仕事の期待を上げると不満も上がる(期待と満足度の関係について)

社会人であれば、日々、お客様からの要望や、社内の上司・同僚から作業依頼が舞い込んできます。

それらをドンドンこなして、お客様や上司・同僚に喜んでもらいたい、と思うものですよね。
そしてそれが評価につながっていく、と。
喜んでもらって、かつ評価される、まさにWin-Winですよね。

でも、仕事のやり方次第では、喜ばれるどころか満足してもらえない、ひどい言い方すれば頑張ってやっても不満に思われてしまうということがあります。
多くの場合はちょっとしたことで防げるのですが、今日はその話しをしてみます。

満足度とは

満足度とは、期待と結果の差です。

例えば1杯1,000円の牛丼と1杯300円の牛丼。
もし、同じ味、同じサービスなら、1,000円の牛丼では不満足でしょう。

1杯1,000円の牛丼と1杯300円の牛丼では、そもそもの期待値が違うわけです。
期待値=結果なら、満足ですし、期待値より結果が大きければ「感動」するかもしれません。
ですが、期待値より結果が悪ければ、不満足ですよね。

結果が伴わないような過度な期待、それが満足度を下げるわけです。

それでは、過度な期待をさせる行動は何があるでしょうか。
次からはそれをパターン別にご紹介します。

過度な期待をさせてしまう行動

リップサービス

喜んでもらおうとしてなんとか頑張ろうとすると、よく言ってしまう言葉があります。

「なんとかします」「頑張ります」「おまかせください」

この言葉は、そのまま相手に期待させてしまいます。
「よし、キミに任せた。なんとかいいようにしておいてくれ」等と言葉は続くわけです。

もし結果がなんともなってない場合は、どうでしょうか。

「頑張ったんですが・・・」という話しになり、そこまでの頑張りは評価してもらえるかもしれませんが、結果に対しては評価しづらいですよね。

頑張っても評価されない・・微妙ですよね。

相手が受ける感覚はこれです。
「え?なんとかするって言ってなかった?その結果がこれ?ま、しょうがないか」

言ったことと仕上がりのレベルが違う

先のものと同じで、結果が伴わない約束です。

自分でできるレベルを遥かに超えて、約束してしまう。
口ではできる、できそうと思わせといて、結果は「え?」というもの。

相手が求めているレベルと自分の考えるレベルの相違もありますが、期待させるだけさせておいたらこう思われますよね。
「あいつ口だけだな」

意味の分からない時間が間にある

最後に時間、です。
実は案外、これを見落としがちです。

来週末までに企画書を仕上げてね、という依頼があった場合。
次の日に出て来るのと、期限ギリギリの来週末に出て来るのを比べればどうでしょう。

多少の粗さがあったとしても、次の日に出たものであれば「まあ1日でここまでよく作った」という評価になり、逆に1週間だったら「1週間かかってこのレベル?」になりますよね。

時間がかかればかかるほど、結果に対して期待するものです。

解決する方法

満足度を下げないためには、結果に対して過度の期待をさせないようにすることが重要です。
もちろん期待してもらうのは十分にいいのですが、変に期待させてしまうのはNGというわけです。

そのために重要なことは、コミュニケーションです。

コミュニケーションの中で、結果のイメージがだいたいどうなるか、というすり合わせをしておきましょう。
リップサービスするのは自由。大きなこと言うのも自由。
風呂敷をどこまでも広げていいですが、期待度を上げるということは、満足度のハードルも上がる行為だと認識してください。
もちろん、それがクリアできたら、高い満足度のある仕事だと思います。

また、時間の問題に関しても、きちんとコミュニケーションをとって、なぜ時間がかかるかがわかればいいと思います。

例えば、
依頼者:「来週末までに、これやってくれる?」に対して、

A:「はい。わかりました。考えてみます」
B:「作業が立て込んでいるから取り組み始めるのは来週に入ってからです。提出は期限ぎりぎりですけどいいですか」

の2つの答えがあった場合、Bであれば過度の期待が入り込みにくいですよね。

まとめ

頑張っても、お互い不満足。

そういう仕組みがわかってもらえれば、と思います。
決して、自分の能力を落とせ、と言ってるわけではありません。

【 結果ー期待度=満足度 】

この式を理解しておいてもらえれば、と思います。

やった作業をきちんと評価してもらえるよう、この式を頭においてコミュニケーションをとっていきましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

hito

ITコーディネータ、中小企業情報セキュリティ指導者、BtoBデジタルマーケター。 企業支援を得意とする酒好き。 どんなにアイディアが行き詰っても、酒を飲むと妙案を閃く、という酔拳使い。 Instagram:@hitotabi Twitter:@hitotabi_2012