昨今、持ち物をできるだけ減らし、自分にとって本当に必要なものだけを持つ「シンプリスト」や「ミニマリスト」という新しいライフスタイルを実践する人や考え方が生まれています。
視界に入る「物」を減らすことで、空間や時間の余裕を作ることができるという考え方ですが、これは、部屋の中や机の引き出しの中に限った話ではありません。メールの受信トレイにも当てはめることができます。
受信トレイに何件のメールが入っていますか?
メールソフトを立ち上げて最初に表示される「受信トレイ」。さて今、受信トレイには何通のメールがありますか?500件以上ある、1,000件以上ある、という方もいらっしゃると思います。本当に必要なメールは数件なのに、下記のようなメールが大量に溜まっていませんか?
- 後からもう一度読もうと思っている
受信した際に、目を通したけれども今は検討する時間がない。急を要していないので、とりあえず後回し。→そして結局見ないままというメール
- 後からフォルダに分けて整理をしようと思っている
取引先や案件ごとにフォルダ分けをして整理しようと思っている。でも時間があるときにまとめて振り分けしようと思っている。→そして長らく放置しているメール
実は、この溜まりに溜まったメールを毎日何度も目にすることで、「仕事が片付いていない」「仕事に追われている」「どうしてこんなに忙しいのか」という気分になってしまうのです。
本当に受信トレイにあるべきメールとは
本来受信トレイにあるべきメールを「シンプル」に「ミニマム」に考えてみると次の2種類に限られます。
- 自分が対応(返信)しなければならないメール
- 相手からの返信を待っているメール
この2種類に該当しないメールはすべて、整理していきましょう。
メールを「アーカイブする」という考え方
メール整理をする際には、フォルダごとに仕分けをするのが王道ですが、フォルダ分け作業は意外に悩みが多いものです。
- 「取引先フォルダ」に入れるべきか「案件フォルダ」に入れるべきか
- 「削除」すべきか、「残しておく」べきか・・・
変に悩んでしまって作業が進まないということも、受信トレイにメールが溜まってしまう原因です。
そんな時に、役に立つのが「アーカイブする」という考え方です。「多分もう読まないけど、もしかしたら、後から必要になるかもしれない」「削除するのはちょっと気が引ける」なんていうメールには、「アーカイブ」を活用しましょう。
アーカイブとは、「記録として保存しておくこと」や「書庫」といった意味合いを持つ言葉です。
「メールをアーカイブ」すると、受信トレイからは見えなくなります。けれども「削除」されたわけではなく、見えないところ(記録庫や書庫)に残っている状態となります。そのため、検索するとヒットします。
本当に不要なメールは「削除」、フォルダ分けで整理できるものは「各フォルダに移動」で良いですが、処理に悩むメールや微妙なメールは、すぐに「アーカイブ」することで、本当に必要なメールだけを受信トレイに残すことができます。
メールソフトによっては、「アーカイブ」という機能が付いているものもあります。もし「アーカイブ」機能がなければ、「アーカイブ」というフォルダを自分作って、どんどんそこに入れていきましょう。
「受信トレイ」を断捨離するメリットは
受信トレイがすっきりすることで、無意識のうちに感じていた「片付けないといけない」というストレスを解消することができます。また、大事なメールが埋もれてしまって、対応遅れやミスが発生するという心配もなくなります。何より気持ちがすっきりするので、仕事が捗り生産性もあがるかもしれません。
加えて、読んだメールをすぐに「フォルダに整理する」「アーカイブする」「削除する」ことで、何事も「すぐやる」姿勢を身につけていきたいものです。