以前、対立している人とうまく付き合う方法とは?という記事を書きました。
実はこれ、クレーム対応についても対応に関する考え方は同じなんですね。
そこで本日は、クレーム対応についてのお話を
なぜクレームは発生するのか、クレーム対応はなぜ必要なのかといった事もあわせお伝えしたいと思います。
目次
クレームとは
クレームはなぜ発生するのか?
みなさんの会社や職場でもクレームが発生することはあるでしょう。
どこの会社でも、どんな職場でも、クレームが発生することはあります。
ではクレームはなぜ発生するのでしょうか?
どういった事がクレームにつながるのでしょうか?
提供する商品やサービスに対するお客さまの期待値との関係によってお客さまの感情は以下のとおりです。
- 提供する商品 ≒ お客さまの期待(納得)
- 提供する商品 > お客さまの期待(満足)
- 提供する商品 >> お客さまの期待(感動)
- 提供する商品 < お客さまの期待(不満)
- 提供する商品 << お客さまの期待(クレーム)
そうです。提供する商品やサービスがお客様の期待値より大きく下回った場合。
その時にクレームは発生するのですね。
クレーム対応はなぜ必要なのか
では、クレーム対応はなぜ必要なのでしょうか?
会社にとって一番大切なのはお客さまです。大切なお客さまを失うことは避けなくてはいけないことです。
そして、その大切なお客さまの声にきちんと対応し、お客さまを失望させることなく、お客さまとの信頼関係をより強くしていくためにクレーム対応は必要です。
クレームはチャンス
以前、対立している人とうまく付き合う方法とは?の中でも書きましたが、対立やクレームそのものは悪いものではありません。
うまく対応できればさらに良い関係を築くことができるなど良い結果を得ることができるチャンスとも言えます。
■クレーム対応中のリスクとチャンス
リスク | チャンス |
・対応時間の増大 ・対応する担当者の心理的負荷 ・クレーム対応失敗による顧客喪失 |
・対応の成功によるお客さまのファン化 ・人材育成のチャンス ・CS(顧客満足)経営の向上 |
■クレーム対応後のリスクとチャンス
リスク | チャンス |
・お客さまによる悪い口コミの発生 ・クレームを改善に活かさなかった場合の類似クレームの発生やクレームの拡大 |
・良い口コミの発生 ・類似クレームの防止によるダメージ回避 ・クレームをヒントにした製品・サービスの改善や開発 |
クレーム対応に求められることは
チャンスに変えるクレーム対応に求められることは2つです。
- クレームを申し立ててきたお客様の不満や問題点を解決し、信頼の回復を図る
- クレームが発生した原因を追究し、自組織の商品やサービスを改善・向上させていく
お客さまのクレームに対して謝ることはもちろん大切ですが、それだけでなく、相手の同意・了承を引き出すことが大切なカギとなります。
どんなに謝ってもお客さまの同意・了承が得られないままでは信頼を得ることにはつながりません。
タイミングを見てこちらの意向を話し「○○の部分は、ご理解いただけると思いますがいかがでしょうか」と相手の同意・了承を引き出します。
お客さまも聞かれたことにより、同意・了承するかどうか判断することで冷静になるきっかけになりますし、小さな同意・了承を重ねることで納得につながります。
これは、相手が激昂していて、話の内容がつかめない場合にも有効です。
クレーム対応の流れ
クレーム対応の流れとしては
【詫びる】→【たずねる】→【共感する】→【同意・了承を得る】→【感謝する】の順序で対応するのがベストな方法です。
クレーム対応では、まず陳謝し、相手の怒っている理由をよく聞き、共感を示すという一連の初期対応が大切です。
ここを丁寧に進めないと二次クレームに繋がり、通常のお客さまが大声で怒鳴りだしたり興奮したりでクレーマー化します。
陳謝し、話をよく聞き、共感を示した後は、対応策を提案しお客様の同意・了承を引き出します。
納得していただけたら感謝を示して次につなげます。
- 「大変申し訳ございません。ご不便をおかけいたしました」
- 「どのような問題なのか、ご説明いただけないでしょうか」
- 「おっしゃる通り、ごもっともです」
- 「〇〇のこの部分は、ご理解いただけると思いますがいかがでしょうか」
- 「貴重なご意見をいただき、ありがとうございました」
二次クレームこそが問題
お客さまが気にかけている会社・組織であればクレームがない会社・組織はないといえます。
クレームは必ず発生するものです。
そして、本来のクレームより、その後の無責任な対応がお客さまを立腹、失望させクレーマー化する二次クレームこそが問題です。
- 対応をたらい回しにされた
- 対応するといったのに対応してくれない
- 対応者の態度、マナーが悪い
- 対応が遅い
- お客さまの都合よりも会社の都合を優先させている
これでは、火に油をそそぐようなものです。
クレームの対応時には次の7つの心構えが大切です。
- 心のこもった誠意ある対応をすること
- お詫びのタイミングは早めに
- 逃げないで話をしっかり受け止めること
- クレームの原因が何なのかを正しく把握すること
- 解決案、代替案を提示すること
- 対応はすばやくすること
- 上司・関係者に対する報告を怠らないこと
さいごに
お客さまが気にかけている会社・組織であればクレームがない会社・組織はないといえます。
クレームは必ず発生するものと考えましょう。
クレーム対応に絶対といったような正解はありません。
その時その時の状況に応じた最も良いと思われる対応を誠実に素早くすることが大切です。